Jing-A Brewpub

北京の地ビールの代名詞とも言える程に名の通った老舗マイクロブルワリー。同店初となる胡同地区への出店、隆福寺店の開店を前に様々な期待が膨らみます。今回は「京A」発祥の地、幸福村中路のブルーパブについて情報更新。再投稿とさせて戴きます。

共同創業者は Kris Li 氏と Alex Acker 氏。元はといえばこの場所、幸福村中路の旧「The Big Smoke」内で醸造を始めたのがほぼ歴史の始まりです。現在の幸福村店はこの旧店舗を全面改装、2017年9月末より「Jing-A Brewpub」新旗艦店として華々しく再開店。同店内での醸造を再開しています。

店内では看板となっている定番ビールと季節商品を飲み比べ。かつ地ビールに加えて楽しみなのが、テキサス燻製BBQを筆頭とする食事メニュー。Simone Thompson 氏を総料理長に迎え、絶大な支持を獲得しています。

今や市内多くの各種飲食店で見かける「京A」ロゴ。瓶詰商品の全国配荷で「Slow Boat 悠航鲜啤」「Arrow Factory 箭厂啤酒」と競い、ブルーパブとしては「Great Leap Brewing 大跃啤酒」と双璧を成しています。



「京A」のスタウトといえば「Black Velvet Vanilla Stout 黑丝绒燕麦香草世涛啤酒」ABV: 6.2% 15 IBU、60元。王道「Mac n' Cheese 奶酪通心粉」は副菜、小30元で。



グリルからは「Hot-Smoked Salmon 熏烤三文鱼」80元。「Fattoush Salad 叙利亚沙拉」小30元、大50元と。写真のサラダは小です。



「Hoppy 酒花控」系列からは数々の受賞歴を誇る代表作「Worker's Pale Ale 工人淡色啤酒」AVB: 5.0% 40 IBU、パイント40元。「Flying Fist IPA 飞拳IPA」AVB: 6.5% 60 IBU、パイント45元も人気です。お馴染みのロゴ入りパイントグラスで戴きます。


Jing-A Brewpub Xingfucun 京A Brewpub 幸福村店
電話番号: 010 6463 3990
住所: 北京市朝阳区幸福村中路57-1号利世商务楼一层

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Tacolicious

ダブルシェルタコで知られる上海のタコス専門店。2018年6月の開業から1年強、昼夜を通じてタコス通の愛好家が集います。

看板メニューは勿論、タコス。内側に揚げたトルティーヤ、外側は柔らかいトルティーヤのダブルシェル仕様で提供されます。アサド、焙りステーキや鶏肉を始めとする伝統的なメキシカン具材に加え麻婆豆腐等の中華風のものまで10種類以上から選択。ハードシェルと具材、そして外側のソフトシェルが一度にとろける食感は絶妙。2層のトルティーヤで原材料、とうもろこしの美味しさが引き立ちます。

岳阳路の一角、东平路の東の突き当りに立地。人気の飲食店も軒を連ねる中、その個性が際立ちます。特に天気の良い日には、界隈では珍しい屋上テラス席も重宝します。



100%アガベ「Olmeca Altos」で戴く「Frozen Margaritas 玛格利塔冰沙」50元。今回の「Peach」等、日替わり2種類の風味から選択。「Olmeca Tequila」社のサーバーで提供されます。



具材は麻辣そのものの「Szechuan Twice Cooked Pork 四川风味回锅肉」と「Grilled Shrimp 烤虾」を選択。タコスは2個で65元。



店舗入口は建物の裏手。人気のテラス席へは外の階段から登っていきます。

Tacolicious
電話番号: 021 6431 013
住所: 上海市徐汇区岳阳路1号

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Moka Bros

移転改装、店舗網拡大と既存人気店の勢いが新規店を圧倒する昨今の北京。市内カフェご飯の元祖、那里花园の顔「Moka Bros 摩卡站」も建物内北側に移転。2019年7月より、一回り大きくなった店舗で更一層魅力的になっての再開です。併せまして当ブログでも内容更新、再投稿させて戴きます。

「Eat Well. Feel Good. 吃得健康。活得精彩」を掲げるモカブロス。保存料と食品添加物の使用を避け、新鮮な食材から調理。全粒穀物を始め、蛋白質等の栄養価の高い食材を積極的に取り入れた料理がメニューに並びます。中でも主力品はモカブロスの代名詞とも言える「Power Bowl 能量主食」すなわち各種機能性丼もの類。これらにスムージー、サンドイッチとラップ、サラダといった品々でメニュー全体が構成されます。一部の「Power Bowl 能量主食」やサンドイッチ類はベジタリアン又はビーガン仕様、あるいはグルテンフリー仕様への変更も可能となっています。

姉妹店「Mosto」と共に、名店が軒を揃える那里花园の中でもその人気は盤石。健康志向の加速する中、上海や成都等の他都市にも既に進出。全国規模へと拡大中です。



マグカップが素敵な「Regular 普通」M 中杯 22元。まずはキャッシャーでメニューを戴き、席で拝見。決まったらキャッシャーに戻って注文、支払いを済ませて席で待ちます。



ライムを絞って戴く「mexican Bowl 墨西哥风味饭」68元は看板中の看板。ピリ辛の鶏肉とアボカド、とうもろこし、黒豆、玉葱にトマトの組み合わせがまさにメキシカン。ハラペーニョも効いて、ボリュームも満点です。以前通りに面していたカウチ席は店舗中庭側入口左側の少し高く段なった所に配置されています。


建物北側に移転した事で外側テラス席も復活です。北側出入口のお向かいは「Carmen」です。

Moka Bros 摩卡站
電話番号: 010 5208 6079
住所: 北京市朝阳区三里屯北路81号那里花园1楼

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云南省茶旅特集 中編

云南省茶旅特集 前編」に次ぐ第二回目の掲載。ここからは云南省普洱茶の「新六大茶山」を中心に紹介を進めさせて戴ければと存じます。

云南省「新六大茶山」を構成するのは「南糯(Nánnuò)」「南峤(Nánjiào)」「勐宋(Měngsòng)」「布朗(Bùlǎng)」「巴达(Bādá)」「景迈(Jǐngmài)」の六茶山。いずれも云南省の南西部、ミャンマー及びラオスとも隣接する地域となります。古樹茶園が位置するのは海抜1,200~1,800メートル、年間降雨量も1,200~1,400ミリメートルと十分。一年を通じて快適な気候かつ年中霧に覆われた茶葉の栽培に理想的な環境です。景迈山以外はいずれも「云南省西双版纳傣族自治州勐海县」内、景迈山は「云南省普洱市澜沧拉祜族自治县」となります。

各「古六大茶山」の名称が最初に記録されたとされるのが、檀萃氏の著書『滇海虞衡志』の第11巻。1799年に全13巻完成、清朝乾隆帝時代の書物の一節です。これに対し「新六大茶山」は1949年の建国期に命名中国茶の生産地として「古六大茶山」が一時衰退する1900年頃、メコン川西側に相当するこれら地域が台頭します。1938年には南糯山に旧思普区の茶葉試験場設立、これを機に勐海における中国茶生産が本格化します。試験場は後に「佛海茶厂」「西双版纳茶厂」「勐海茶厂」と数回に渡り名称を変更。1950年には茶葉の生産と流通が専売制になると共に「中国茶公司」の一部として国有化されます。

3. 布朗(Bùlǎng)山と贺开(Hèkāi)

「新六大茶山」最南端の茶山が布朗山。国境を越えるとそこはミャンマーです。東部「老班章自然村」の老班章(Lǎobānzhāng)を筆頭に老曼峨(Lǎomàné)、新班章(Xīnbānzhāng)、あるいは西南部「新龙村」の曼新龙(Mànxīnlóng)と言った一連の著名茶区が「西双版纳傣族自治州勐海县布朗山乡」に属します。

行政区画としての「布朗山乡」は総面積1,016平方メートル。28,005亩、1,867ヘクタールの茶園から年間1,500~2,000トンの茶葉が生産されます。人口22,350名中、7割弱を占めるのが布朗族。老班章と新班章では哈尼(Hāní)族、老曼峨と曼新龙では布朗(Bùlǎng)族によりそれぞれ茶葉が栽培されています。気候は南亜熱帯、1年の平均気温摂氏18~21度。豊富な日射量と共に降雨量も年間1,374ミリメートルと十分。云南省普洱茶の中でも最も強いと表現されるのが布朗茶、布朗山で生産される生普洱茶の特徴です。

この布朗山乡のほぼ真北、市街地寄りに位置するのが贺开村。勐海の中心部から約25~30キロメートル、後半は大方未舗装道。車で30分~1時間程度の距離となります。行政区画上「云南省西双版纳傣族自治州勐海县勐混镇贺开村」となる村の人口は4,060人。茶葉はその6割弱を占める拉祜(Lāhù)族により栽培されています。尚、残り2割半は傣(Dǎi)族との人口構成です。



海抜1,400~1,700メートルに位置「贺开古茶山」の入口。土壌は肥沃な赤土。面積8,010亩の古樹茶園には樹齢100年以上の古樹が連なります。



背の高い木では枝と枝との間に足を掛けて茶摘みがなされます。今回は「贺开古茶山」近く「贺开村委会曼迈(Mànmài)村小组」の工場を訪問。写真は今年の贺开村の新茶、相場は一斤500グラム1,500元です。細長い形状が茶葉の特徴。茶湯は明るい黄金色、ほのかに澄んだ香りに解毒効果の感じられる新茶です。布朗茶は苦さがあるため100度に沸騰した「开水(Kāishuǐ)」で素早く「泡茶(Pàochá)」されるのが一般的。布朗茶の中でも特に高価な老班章は苦みの奥に甘さがあるのが特徴になります。

布朗山は老班章や老曼峨等、狭義にはその名の通り「西双版纳傣族自治州勐海县布朗山乡」に属する茶山。広義には贺开、あるいは班盆(Bānpén)といった近隣茶山を含む総称となります。

贺开古茶山
云南省西双版纳傣族自治州勐海县勐混镇贺开村委会

4. 南糯(Nánnuò)山の半坡(Bànpō)老寨

「新六大茶山」の中でも特に知名度の高い南糯山。茶山の平均海抜は1,400メートル。1年の平均気温は摂氏16~18度、年間降雨量は1,500~1,750ミリメートルと潤沢。古樹茶園の規模は1.2万亩と勐海县内でも最大級です。勐海の市街地からは国道G214西景线を東にほぼ一直線に約26キロメートル。幹線道路となる国道からも近く、比較的訪問しやすい茶山でもあります。

南糯山の位置する「云南省西双版纳傣族自治州勐海县格朗和哈尼族乡」はその名の通り哈尼(Hāní)族の居住区。人口の17,108名の87%を哈尼族が占めます。代表的な茶区は半坡老寨。海抜1,600メートル、全27戸100人程の小さな村で古樹茶が栽培されています。

南糯山の茶葉は総じて長め、かつ先端が緊密に締まっているのが特徴です。生普洱の茶湯は明るい黄金色。舌先まで滑らかな口感、蘭と蜂蜜の甘い香りを楽しむ事ができます。



「半坡寨古茶园」入口付近から山道を歩いて30分強。「南糯山茶王树」は茶園内最大の見所です。現存するのは1994年、元来「茶王树」と名付けられた樹齢800年以上の古樹が枯れた際にその名を引き継いだ2代目。こちらも樹齢800年と測定されています。正面にはその保全目的で2年前、政府主導にて設けられた茶館。夕方まで常駐、来訪者もここで中国茶を楽しむ事が出来ます。問い合わせ先は「南糯山茶王人家 南糯才记」との掲示



山の天然水と鉄器で入れて戴いた昨年、2018年の南糯山半坡寨新茶。生普洱ながら熟普洱の様な香りを感じ取ることが出来ます。



今年の新茶は昨年のものと比べて柔らかくまろやかな印象。山の天然水は必ず煮沸の上で飲用されます。


南糯山半坡寨古茶园
云南省西双版纳傣族自治州勐海县格朗和哈尼族乡南糯山村委会

南糯山茶王人家 南糯才记
電話番号: 135 7816 5917

次回「云南省茶旅特集 後編 では2020年世界遺産登録申請に向け、気運の高まる景迈山を訪問の予定です。

云南省茶旅特集
前編 中編 後編

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Toast at The Orchid

北京を代表する隠家胡同ブティックホテル「The Orchid」のメインダイニング。掲載写真及びメニュー等の各種更新に伴い、再投稿させて戴きます。

広義には同じく胡同地区の「Susu 苏苏会」同様、四合院造りの飲食店人気は今だ高騰するばかり。「Toast」では特に休日昼食時、1時間待ちは当り前になっています。まずは1階のホテルフロントにて名前を告げ整理券を入手。そのままロビー等で順番を待ちます。

料理の基本は東地中海のタパス料理。数皿を分け合う想定です。主力のアラカルトメニューは昼夜を通して共通、個々の料理の内容は季節毎に更新されます。迷った時の参考は周囲。人気の品は大抵の席で注文される傾向にあります。更に「+」の付いた季節の新作、あるいは料理長推薦「✔」の品を加えて楽しみます。

「The Orchid」は鼓楼东大街もしくは华丰胡同から宝钞胡同に入り、更にその中程にある路地を入った先に立地。「Toast」はロビー棟の2階部分を占有します。店内には中庭をL字型に見下ろす形でテーブル席とソファテーブル席、及び屋根と囲いで覆われた半テラス席を配置。午後はアフタヌーンティでの利用も好評です。近隣、鼓楼东大街の名店「Café Zarah」と共に北京胡同地区を語る上で必須の定番店です。



「Roasted Cauliflower, Fennel and Papper Salad 烤菜花沙拉」58元はカレー風味のピリ辛サラダ。フランスのスパークリング「Kraemer - Blanc De Blanc Brut 霞多丽」280元と。



「Puffed Beef Tagine 松脆牛肉塔吉」88元。人気のタジンは香菜が特徴的。「Iron Frittata 铁板烘蛋」78元も多くの席で注文。イタリアンオムレツ、フリッタータです。


食後は看板デザート「Peanut-Chocolate Cheesecake 花巧芝士蛋糕」58元とコーヒーで。



お昼時の予約は大人数のみ、基本的に到着順に入店。ロビーでは中国茶や茶器も販売されています。夜は予約可。春から秋にかけての季節は屋上テラスも人気です。


宝钞胡同から更に路地を入ったこの突き当りがホテル「The Orchid」となります。

Toast at The Orchid
電話番号: 010 8565 9295
住所: 北京市东城区鼓楼东大街宝钞胡同65号

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云南省茶旅特集 前編

中国茶を嗜み学ぶ者にとって生産地への訪問は格別の楽しみ。中でも云南省普洱茶最大の生産地である西双版纳(Xīshuāngbǎnnà)、シーサンパンナへの茶旅は難易度も高く中国茶愛好家にとって至極の憧れとなっています。今回の茶旅では「古六大茶山」と「新六大茶山」を中心に各地有数の古樹茶園を訪問、農家及び工場では普洱茶の茶葉と加工工芸を実地見学。中国茶とシーサンパンナ地区、云南省の特に生プーアール茶についてこれより数回に渡り紹介させて戴ければ幸いです。

1. 基诺(Jīnuò)山、旧称攸乐(Yōulè)山と古六大茶山

云南省普洱茶の「古六大茶山」すなわち旧六大茶山の一角を占める基诺山。空港あるいは西双版纳傣族自治州の中心地、景洪市の市街地から車で東に約1時間半の距離に位置します。旧六大茶山とは「易武(Yìwǔ)」「革登(Gédēng)」「莽枝(Mǎngzhī)」「蛮砖(Mánzhuān)」「基诺(Jīnuò)、旧攸乐(Yōulè)」に云南省唯一の小叶种、小葉種生産地「倚邦(Yǐbāng)」の六茶山。いずれも云南省の東北部に密集、明代から1930年代に至るまで普洱茶はこれらの地域が中心となって栽培生産されて来ました。

中でも今回訪問の基诺山は歴史も長く「古六大茶山」一有名とも言える云南大叶种茶の中心的産地です。普洱茶の栽培を行うのは基诺(Jīnuò)族。人口約2万人の殆どが基诺山に居住。国内56番目、すなわち最も直近に認定を受けた少数民族です。「古六大茶山」でも汉(Hàn)族すなわち漢民族による栽培が主流となる中、地元少数民族による栽培生産が維持されている稀有な産地となっています。

基诺山における茶葉の生産量は過去最大で2,000担以上、すなわち年間100トン強。近年は年間50トン程度です。生産量数万担を超える易武山や蛮砖山といった茶山と比べると小規模となります。一般に基诺山の普洱茶は「香气高扬」香りが高く、易武地区のものと類似。口感も易武地区の普洱茶に近い一方、「舌面收敛感」あるいは舌の奥で感じる苦みはより明確。口腔の中での広がり、喉を通る時の「深厚」さにも基诺山の普洱茶には特徴があります。「回甘」は特に良好、喉を通ってしばらくの後にほのかに甘い香りが戻って来ます。



西双版纳への玄関となる「西双版纳嘎洒国际机场」IATAコードJHG、英文表記は「Xishuangbanna Gasa Airport」となります。基诺山の各村は行政区画上「云南省西双版纳傣族自治州景洪市基诺山基诺族民族乡」に属します。



基诺山、旧称攸乐山における普洱茶生産の中心地の一つが亚诺村。この人口378名の村の奥、海抜1,300~1,400メートルに位置する茶園が「亚诺(龙帕)古茶山」です。基诺山全体で清代1万亩以上あった古樹茶園の内、現存するのは凡そ2,900亩。換算すると約193ヘクタール。巴来村等、他の村と併せて年間10数トンの古樹茶が生産されます。二枚目の写真は亚诺(龙帕)古茶山」の入口付近の古樹。樹齢は300年程度です。



普洱茶の加工工芸は「采摘、萎凋、杀青、揉捻、晒青」の五工程。午前を中心に「采摘(Cǎizhāi)」すなわち茶摘み、午後は一枚目の写真の様な形で「萎凋(Wēidiāo)」を行います。ここでは茶葉を平らに並べ、水分を除くと同時に一定の所まで前発酵。そのまま夜間等に写真奥の釜にて加熱、「杀青(Shāqīng)」にて発酵を止めます。その後「揉捻(Róuniǎn)」された茶葉は次の日には二枚目の写真、「晒青(Shàiqīng)」工程にて乾燥。完了した時点で「毛茶」すなわち生普洱茶の荒茶の完成となります。さらに村では荒茶の中から黄色い葉、「黄片」を手作業にて除去。この「拣剔(Jiǎntī)」と呼ばれる選別過程を経たものが生普洱茶の「散茶」として村から出荷されます。



鮮やかな緑色の茶葉、一昨日の2019年6月12日に摘まれた夏茶の「散茶」です。新茶に比べて香りも強く、10~12煎目まで戴くことが出来ます。普洱茶は一芽二三叶、日本語で言う一芯二三葉での「采摘」が標準。中でも夏茶は、新茶よりも成長の早い段階で次々と茶摘み。「黄片」として除去されるのは大抵、三叶目の葉の部分となります。

云南では3月末前後から5月末までに摘まれた茶葉が新茶、6月以降8月中旬までは夏茶。降雨量の少なかった2019年の春、ゆっくりと成長した高品質の芽が今年の新茶の特徴となっています。長い期間を通じて成長した新茶は栄養価も高く、云南現地では20煎目まで楽しむ事が出来るとも言われている様です。

亚诺(龙帕)古茶山
云南省西双版纳傣族自治州景洪市基诺山基诺族乡新司土村委会亚诺村民小组
G213国道兰磨线 

2. 勐海(Měnghǎi)と新六大茶山

基诺山で訪れた亚诺村から山道を西に約50km、「澜沧江(Láncāngjiāng)」すなわちメコン川を渡り景洪市の中心街へ。所謂、西双版纳のリゾート地区が川沿い西側に広がります。そこからほぼ真西へ更に約50km、車で1時間強。勐海の小さな街に到着します。行政区画上「云南省西双版纳傣族自治州勐海县」と区分される地域の総面積は5,511平方キロメートル。南糯(Nánnuò)山を筆頭に「新六大茶山」の内、五つの茶山が勐海县に属します。人口は約33万人、傣(Dǎi )、哈尼(Hāní)、拉祜(Lāhù )、布朗(Bùlǎng)族がその大部分を占めます。


街の入口に「中国普洱茶第一县 勐海」と掲げる勐海は現代における普洱茶生産の中心地。市街地には工場が密集。茶山の農家からは多くの場合、「晒青」された「毛茶」すなわち荒茶の状態で工場に納品。工場では自社農園で摘まれた茶葉と共に最終加工、商品として他地域に出荷される形となります。商品となった普洱茶はそのほとんどが昆明の市場にて売買、取引。「普洱散茶」あるいは「普洱饼茶」として固められた状態にて、昆明から全国及び海外へと流通される事となります。

尚、生普洱茶の状態から10年以上の時間かけて自然に熟成されたものが陈年普洱茶。一般的には問屋の倉庫等で長期間放置する形で製造されてきました。これに対し現在、流通する熟普洱茶は生普洱茶を人工的に発酵させたもの。所謂「45日発酵」として知られる、熟普洱茶の発酵工程を開発したのが勐海の技術者です。遡る事1972年、广东省に出向き英德红茶の発酵技術を習得。試行錯誤を繰り返す中で1973年、微生物を用いて陈年普洱茶に近い味を人工的に再現する発酵法が編み出される事となりました。


以上、次回の第二回目記事「云南省茶旅特集 中編」では「新六大茶山」の中でも最も名の通った南糯山と「半坡寨古茶园」を訪問。布朗(Bùlǎng)族が大多数を占める布朗山において唯一、拉祜(Lāhù )族により茶の栽培が行われる贺开(Hèkāi)村と併せて紹介の予定です。

云南省茶旅特集
前編 中編 後編

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Fogo

2018年末から2019年始にかけて大きな話題となった新店。上海エディション「Hiya」とはほぼ同時期に開業。立地的にも建物を一つ挟んでほぼ隣り合わせ、外滩及び南京东路地域において人気を2分します。

「Fogo」の位置付けはラウンジ兼レストラン。照明を落とした店内に現代北欧風家具、界隈の夜景と素敵なひと時を楽しむための設定は盤石。同じく近隣「M1NT」の熱気を継承しつつ格上げ、地中海あるいはフレンチ寄りのユーロ系多国籍料理で来店客をもてなします。料理長は Pancho Quinones 氏、伝説のロザス「El Bulli」アドリア兄弟よりその技術と発想を受け継ぎます。

1階からの吹き抜けをガラス越しに望む店内はバーカウンターにテーブル席、及び箱型テーブル席にソファと使い方も多種様々。加えて、天気の良い日には開放的かつ広大なテラス席にも人気集中です。上海の華やかな社交の最前線、頻繁に立ち寄りたい一軒です。



「Baan Shiraz & Company, Australia」300元、グラス65元。チェリーとプラムの香りはシラーズ90%、ブラックベリーの香りはメルロー10%から。「Spider-Crab Roll 蜘蛛蟹肉牛油果卷」68元は、蟹のアボカド巻。ポメロ蜜柑の風味が記憶に残る創作料理です。


「Truffle Bikini 西班牙火腿黑松露比基于尼」98元はイベリコ豚とモッツアレラのホットサンド。トリュフの香りも特徴的な贅沢感あるラウンジメニューです。



主菜相当の「Wagyu Oxtail and Foie Gras Cannellonni 法式煎饼卷和牛尾及鹅肝」158元。ケッパーの効いた和牛とオックステールの巻物、エッグロール風。パルメザンチーズクリーム浸しの人気メニューです。


Fogo
電話番号: 021 6333 0878
住所: 上海市黄浦区南京东路139号 美伦大楼6楼

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